ドキュメントのガイドライン
ドキュメントのガイドラインでは、文章ではなく図表に配慮が必要である。
具体的には、視覚障害者のことを考える必要がある。
ドキュメントにおいてテキストはそのまま音声読み上げが可能だが、図表は構造化されておらず音声読み上げによる理解が難しいといった事例があるためである。
図表を入れるときは、補足するテキスト情報を入れる
図表における位置情報は読み上げ時に失われる。そのため、表のように行列の項目を読み取る必要がある場合は、読み取りが困難になる。その例を以下に示す。
画像引用:福祉情報工学研究会「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン(Ver.3.0)
これをテキストリーダで読み上げると、以下の様になる。
「トクジョウ ショウチクバイ ニギリ サンゼンゴヒャクエン サンゼンエン ニセンゴヒャクエン ニセンエン チラシ サンゼンエン ・・・」
これでは意味がつかめないため、図のキャプションや本文などに補足情報を加えると良い。
「表から読むと,にぎりの竹は2,500円で,梅は2,000円ですので,差は500円あります.」
また、色が読み取れることを前提とした場合分けは控えるのが好ましい。例えば、以下の様なグラフは色覚障害がある場合読み取りが難しい。
画像引用:福祉情報工学研究会「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン(Ver.3.0)
このような場合は、グラフの各項目を補足する文字情報を加えるとよい。
画像引用:福祉情報工学研究会「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン(Ver.3.0)
背景と文字のコントラストを明確にする
これは障害に関わらず重要な考えである。例えば以下のような色使いは、障害がない人にとっても分かりづらい。
画像引用:福祉情報工学研究会「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン(Ver.3.0)
こういった色使いは、以下のように背景と文字のコントラストが明確なものに変更すると、見やすくなる。
画像引用:福祉情報工学研究会「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン(Ver.3.0)