情報の種類

事実と意見

文書や口頭によって情報の伝達がなされるとき、情報は事実(Fact)意見(Opinion)に大別される。
しかし、これらは常に明確に区別されているわけではない。これらが混同していると、コミュニケーションで誤解が生じる。
そのため、コミュニケーションでは事実と意見を明確に区別して伝えることが求められる。

事実ベースの情報と意見ベースの情報の違いを以下に記載する。

  • 事実

    • 本当にあったこと(過去に起きたこと)
    • 確実に言えること
    • 実験、調査、検証などの結果から確認できること
    • 多くの人が事実だと考えていること
    • 正しい or 正しくない に区別できること
  • 意見

    • 本当にあったかどうかわからないこと
    • 確実に言えないこと
    • 実験、調査、検証などの結果から必ずしも確認できないこと
    • 多くの人が事実だと考えていないこと
    • 正しい or 正しくない かが決められないこと

例えば、第98代内閣総理大臣は安倍晋三であるは、過去に起きたことであり多くの人が認識していることであるため、事実といえる。
その一方で、次の内閣総理大臣は小泉進次郎だと思うは、確実に言えないことであり、意見である。
文献調査などによって自身が情報の伝達を受けるときは、その情報が事実か意見かを明確に把握することが求められる。

1次情報、2次情報、3次情報

情報の伝達においては、その情報が1次情報、2次情報、3次情報のいずれに該当するかを意識することも重要である。
これらの情報は、以下のような違いがある。

  • 1次情報
    • オリジナルな情報
    • 情報発信者が直接的に体験から得た情報、考察、本人が行った調査や実験の結果など
  • 2次情報
    • オリジナルな情報に、他の人の考えが加わったもの
    • 1次情報に補足や解説を追加したもの
  • 3次情報
    • 2次情報に、さらに補足や解説を追加したもの

基本的には、1次情報が最も情報の欠落がない状態である。
人を通して情報が伝達されることで、2次情報、3次情報と変化していき、情報に欠落・変化が生じる。
近年、取材を実施せず情報の真偽を確認しないまま記事を作成するこたつ記事が増加している傾向にあるため、質の高い情報を得るためには可能な限り1次情報に近い情報を中心に収集することが重要となる。

1次情報、2次情報、3次情報の例

手話を共通言語とした店舗としてオープンしたスターバックスサイニングストアを例に挙げ、1次情報、2次情報、3次情報の具体的例を示す。

上記の例においても、1次情報に記載されていた情報が2次情報においては欠落・変化が生じていることがわかる。
3次情報においては全く違うことが記載されていることも珍しくない。

これがより際立つ例として、以下の豊川信用金庫事件がある。
おおもとの1次情報はただの冗談であったものが、伝聞を通して歪曲されていき大きな問題となった事件である。

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